「ボッリート」は通常、牛や豚、鶏などの様々な部位を野菜と一緒に煮込みますが、「YUKA伊」では、魚のボッリートも用意しており、それぞれ異なる美味しさを楽しめます。肉のボッリートは、信州白樺若牛のスネ肉や、大山鶏の骨付きモモ肉、自家製のサルシッチャを鶏ベースのスープで炊き、タマネギやニンジン、セロリなどの香味野菜を合わせて、じっくりと煮込みます。一方、魚のボッリートは、サステナブル・シーフードのタラ、ムール貝、エビをメインの具材に使用。本来は、すべての具材を一緒に煮込む豪快な料理ですが、「YUKA伊」では素材ごとに丁寧に火を入れてから合わせる手間をかけ、素材の旨味がクリアで洗練された味わいに仕立てています。具材を食べた後のお楽しみは、〆のスープパスタ。辻シェフが厳選した淡路麺業の生パスタは日本人好みのもちもちとした食感で、旨味たっぷりのスープとよく絡みます。

「ボッリート」と並ぶ名物は、本店や通販でも人気の「ラザーニャ」。「YUKA伊」ではお子様からご年配の方まで皆様に楽しんでいただける牛肉とトマトソースを使ったラザーニャをご用意しています。十勝ハーブ牛のスネ肉を塊で煮込んだ後に手切りし、肉の食感と旨味を感じられるように仕立てたラグーとトマトソース、なめらかな食感の生地、ベシャメルソースなどを重ねて焼き上げます。濃厚ながらも重くなく、コースの〆にふさわしい味わいです。

コースは「Convivio」のスタイルを踏襲し、本格的なイタリアンをベースに遊び心を加えた料理の数々で、食べ手の感動や驚きを誘います。最初の一皿は、髙島屋のシンボルフラワーであるバラの植木鉢に見立てた突き出しからスタート。りんごのコンポートやグリーンオリーブ、チーズが立体的に飾られており、視覚的にも楽しませてくれます。続く前菜も、竹炭を使った真っ黒なライスコロッケや、ひとくちサイズの最中、イタリアンカラーの器に入った小鉢などオリジナリティ溢れる料理が並び、レストランならではの非日常感を感じさせてくれます。
※食材の内容は季節や仕入れ状況により変わる場合がございます